樹脂サイディングで雨漏りは起きる?原因と防止策を外壁専門店が徹底解説!

「樹脂サイディングで雨漏りすることはあるのか?」
「素材が軽いけれど、防水性は大丈夫なのか?」
このような質問をいただくことがあります。

結論から言えば、樹脂サイディングは防水性の高い素材で構造的にも雨に強い外壁材です。
ただし、施工方法や下地の状態によっては雨漏りが起こる可能性もあるため
正しい知識と点検が欠かせません。

ここでは、樹脂サイディングの雨漏りに関する不安をわかりやすく解説します。

目次

樹脂サイディングで雨漏りは起きるのか?

結論:正しく施工されていれば雨漏りはほぼ起きない

樹脂サイディングは水を吸わない素材で、外壁材として高い防水性を持っています。
適切に施工されていれば雨漏りは発生しにくく
日常的な雨程度で問題が起きるケースはほとんどありません。

雨漏りは樹脂サイディング本体よりも「施工・下地」が原因のことが多い

樹脂サイディング自体が原因で雨漏りすることはまれで
実際に雨漏りが起きるときは
・下地防水シートの施工不良
・開口部周りの防水不足
といった“施工面”での問題が大半を占めます。

実際に起こるケースは“施工不良”や“老朽化”が主な要因

雨漏りの多くは、施工時の処理不足や経年による防水部材の劣化です。
樹脂サイディング本体は腐食も吸水もせず安定しているため、
むしろ「見えない部分」の施工品質が雨漏りリスクを左右します。

雨漏りが起きる主な原因

① 釘・ビス周辺からの浸水

固定部の処理不足や劣化があると、釘頭・ビス周りから雨水が入り込むケースがあります。

② 下地防水シートの損傷や施工不備

外壁材よりも、実は「防水シート」が住宅を守る要の部分です。
ここに破れ・施工不良があると、外壁材を問わず雨漏りにつながります。

③ サッシや屋根との取り合い部分の隙間

窓の四隅・屋根と外壁の接合部など、水が溜まりやすい箇所は特に注意が必要です。

④ 強風・台風時の吹き込みによる一時的浸入

暴風雨で横殴りの雨が吹き込むと、外壁材の種類に関わらず一時的な浸入が起こることがあります。
ただし、内部に滞留する構造でなければ問題にならないケースが多いです。

樹脂サイディングはなぜ雨に強いのか?

防水性の高いPVC素材を採用

樹脂サイディングは水を吸わないPVC(塩化ビニル樹脂)を主成分としています。
吸水・腐食が起こらないため、素材劣化による雨漏りリスクが極めて低い素材です。

重ね張り構造で雨水を内部に入れにくい

外壁カバー(重ね張り)工法の場合本来の外壁の上から樹脂サイディングを貼るため、雨水が内部に入る可能性をぐっと下げれます。

通気工法により湿気がこもりにくい仕組み

外壁の裏側に空気層(通気層)を設けることで空気が流れ、湿気や結露によるダメージを防ぎます。
結果として、内部腐食やカビによる雨漏りリスクも抑えられます。

他の外壁材と比較した“雨漏りリスク”

窯業系はコーキング依存度が高く劣化に注意

窯業系サイディングは目地が多く、コーキングで防水を確保する構造です。
コーキングの寿命が切れると雨漏りにつながりやすい素材と言えます。
写真はコーキングが経年劣化で痩せて壁のつなぎ目に
隙間ができて、外壁の裏側に雨水が侵入しやすくなった状況の外壁です。

金属サイディングはサビや結露の影響を受けやすい

金属サイディングは施工時や使用中にキズが付きやすく
キズや端部の処理不足からサビが発生し、そこから浸水するケースがあります。
内部結露が起こると、断熱材側から劣化が進む可能性もあります。
また、窯業系と同じく窓周りのコーキングが切れると雨漏りのリスクが高まります。

樹脂サイディングは素材的に水を吸わず腐食しない

樹脂は吸水ゼロで腐食しないため、「素材による雨漏りリスク」は非常に低い外壁材です。
他のサイディングでリスクとなるコーキングを使用しないため、その心配もありません。
リスクは主に下地・施工側にあります。

雨漏りを防ぐためのチェックポイント

サッシ・軒天まわりの防水状態を確認

窓や軒天は雨漏りが起こりやすい部分です。
異常があれば専門店に相談することが大切です。

DIY補修は危険?専門業者に依頼すべき理由

表面だけの補修では根本解決にならない

外壁の表面をコーキングで埋めても、内部の防水層に問題がある場合は改善しません。
また、本来塞いではいけない部分を塞いでしまう場合もあるため、お勧めしません。

内部の防水層まで確認するには専門技術が必要

雨漏りは「どこから入って、どこに溜まっているか」が非常に分かりにくく、
表面では判断できないことが多いです。
さらに、開いても問題ない部分と、開いてはいけない部分の判別も知識が必要なため、専門家に相談しましょう。

放置すると構造材の腐食やシロアリ被害のリスクも

雨漏りを放置すると、内部木材の腐食やシロアリを招くこともあります。
早めの点検が建物の寿命を大きく左右します。

雨漏りを未然に防ぐ3つのポイント

① 樹脂サイディング専門業者に依頼する

樹脂サイディングは素材特有の施工ルールがあるため、経験豊富な業者を選ぶことが重要です。

② 定期的な点検と清掃を欠かさない

樹脂は耐久性が高いものの、防水部材は経年劣化します。
定期点検で大きなトラブルを避けられます。
また、定期的な清掃をしておくことで雨などで勝手に綺麗になりやすくなります。

③ 雨風が強い地域では防水施工を強化する

台風の影響が大きい地域では、防水処理を強化することで安心感が高まります。

まとめ|樹脂サイディングは“雨に強い外壁材”、ただし施工と点検がカギ

素材自体は防水性が高く、雨漏りしにくい構造

多くの雨漏りは施工・コーキングの劣化が原因

専門店で定期点検・メンテナンスを行えば長く安心

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